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色の基礎知識

色はどうやって認識するのか。

「光源」「物体」「視覚」の三要素で色の見え方が決まります。人が見ることのできる光の波長は(=可視光)380~780nm(ナノメートル)と言われており、紫色から赤色までの範囲となります。
「物体」の色は「光源」の種類(太陽光、白熱電球、昼光色蛍光ランプ、水銀ランプなど)によって異なって見えます。
例えば、色見本と印刷物が当社光源下では同じ色に見える場合でも、お客様の別の光源下で見ると色が違って見えることがあります。これは「メタメリズム」と呼ばれる現象です。
なのでそれぞれ違った場所で、色見本と印刷物の色を見比べる場合は、環境を同じ光源で揃えることが一番理想的といえるでしょう。
「物体」を太陽光を光源として見た場合との色の見え方の近さを表す言葉に「演色性」というものがあります。演色性の高い光源を使用して印刷物を見ることで、違った場所でも近い環境を比較的容易に再現することができるといえます。
少し話が逸れるのですが、紙の違いによっても色が変わってきます。例えば、上質系の紙とコート系の紙とで、同じ物を同じインキで同じように印刷しても、仕上がりの色は全然違います。上質系の紙はインキが染み込みやすく、色の発色はコート系の紙の鮮明さには及びません。コート系の紙は、紙面に加工がされており、凹凸が少なく、またインクの染み込みが少ないので、色の発色がよく鮮明な仕上がりになります。

色は「色相」「明度」「彩度」の3つで成り立っています。

色合いを表す「色相」
色相とは、赤・青・緑・黄・オレンジ・紫といった色の違いのことです。色相は色の違いを最も表すことのできる属性です。

色の明るさを表す「明度」
明度とは、色の明るさのことです。色の明暗を表す数値で、この数値を増減させて明暗を調節しています。数値が高いほど明るい色を表現します。

色の鮮やかさを表す「彩度」
彩度とは、色の鮮やかさのことです。同じ赤でも彩度が高くなると鮮やかな赤になり、彩度が低くなるとくすんだ赤になります。鮮やかさは明るさとはまた別の表現です。

この3つを「色の3要素」といい、この色の3要素は色を決定づける基本的な要素になります。