COLUMN

コラム

デザインのチカラで□を○く〜イラストの活用で
難しいものを親しみやすく大変身〜

女性にも伝わりやすいシステムのカタログをつくれないだろうか?

「いい製品なんだけど、、なかなか売れてなくって。製品自体はすごくいいものなんだけど良さを伝えられなくって。どうしたら、この製品のよさを伝えられるだろうか?何かいい方法を一緒に考えてくれませんか?」そんなお話をご担当者からいただいた記憶が今でも残っています。この製品というのは、なかなか一見とっつきにくいあるシステムのことです。いわゆる世の中的には基幹業務システムと呼ばれる企業にとっては重要なシステム。でも、なんだか「システム」という言葉のイメージだけで難しそう。しかも、このシステム扱う担当者は、女性。依頼の内容としては、製品の使い方をわかりやすくターゲットなるとなる女性担当者に伝えるガイドを作りたいというお話。むむ、、システムと女性。。なんだかそのまま作っても読んでいただけそうな気配がしない。さて、なかなか手強そうどうしたものか。頭を捻らないと。そんな第一印象のお仕事でした。

とことん女性担当者の気持ちになって考える

打ち合わせを終えて、「さぁ、どうしようか。」いままで色々とカタログを作ってきたけど、今回の依頼は、いつもとちょっと違う。単にわかりやすいカタログを作っても、どうもターゲットとなる女性担当者にしっかりと届かないような気がする。普通じゃない何かが足らない。女性担当者が興味を持って見ていただける工夫が、どうも必要じゃないかと関わるメンバーのそんな意見から、アイデア出しが始まりました。そもそも女性担当者は、業務には関心があってもシステム自体の機能的なことにはあまり関心がなさそう。単にシステムの解説を書かれた取説みたいなものでは、ちょっと途中で読むのを断念しそう。何か女性が興味を持てるもの、難しそうなものをなんとかしてやさしく、やわらかく。あーでもない。こーでもないと色々なアイデアが出た末に、「そうだ!キャラクターを作ってはどうだろう?そしてそのキャラクターにナビゲートさせる形で製品を紹介したら、システムというちょっと難しそうなものでもすっと受け入れてもらえるんじゃないだろうか。」そうして、あれやこれやとどんなキャラクターにするかのアイデアへと突き進んでいきました。

なんと効果絶大!製品の売り上げ大幅増!そして今でも。

色々と考え生み出したキャラクターは、2人。感情移入ができるように女性業務担当者と全く同じ立場の女の子のキャラクターと、動物をモチーフとしたキャラクター。ベタだけど、女の子は生徒で、動物のキャラが先生という役回り。可愛らしく癖が強くなく誰にでも受け入れてもらえるテイストに。女の子には、さらにちょっとした工夫をして、ピンときた時には髪の毛が「!」マークに、疑問がある時には「?」なって感情を表現してみました。この作戦が見事当たり、なかなか苦戦していた製品お売り上げが激増。お客さんお社内でも「かわいー!」と大評判。その年の社長賞ものだと担当者からよろこびの声をいただくことができました。難しい四角いものも、アイデア次第でまるくする。デザインには、そんな不思議なチカラがあります。そして、生み出したキャラクターは、愛され続けて今でも色んな場面で大活躍中です!